人間ドックには、主に二つの目的があります。1つは、病気の早期発見、早期治療に役立てることです。どのような病気でも少しでも早く見つけ出して治療をすることは重要なことです。ところが、自覚症状がないままに、病気が進行しているということが少なくないのです。
一見健康に見えるような人でも、想像していなかったような病気が潜んでいることもあるのです。特に悪性腫瘍のような死のリスクが高い病気も、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。年齢が若い方でも悪性腫瘍は発症します。だから、人間ドックで早期発見、早期治療が大切なのです。
また、二つ目に、病気を予防するという目的があります。近年問題になっているのは生活習慣病です。偏りがちな食事や運動不足、不規則な生活などにより生活習慣病になるリスクが高まっています。生活習慣病は動脈硬化や脳梗塞、脂肪肝など、重篤な病気に発展することが少なくありません。
しかし、人間ドックで検査することにより、コレステロール値や中性脂肪、肝臓の数値などの異常を発見することができ、病気が発症する前に対策を講じることができるようになります。生活習慣病は、生活習慣を改善することで防ぐことができます。人間ドックは、生活習慣を見直すきっかけになるわけです。このような二つの目的から人間ドックを受けることは意味があります。
もちろん、通常の健康診断でも良いのですが、より詳細な検査ができることも魅力ですね。