全国各地の医療機関で行われている人間ドックは、医療機関によって様々な病気に特化したドックが用意されていることもあります。代表的なものをあげてみると、脳ドックがあります。CTやMRIで脳の中を見ることで、脳腫瘍の発見や、脳梗塞などを未然に防ぐことができます。胃腸など消化器に不安のある方は消化器系ドックがあります。
胃内視鏡検査や、通常の人間ドックではあまり実施することのない大腸内視鏡検査などを行って、消化器官の様子を見ます。また、がんの不安がある方は、PETドックがおすすめです。PETというのは、がん細胞が正常な細胞と比べると、ブドウ糖を多く取り込むという性質を利用した検査方法で、ブドウ糖の成分に似た薬品を投与すると、もしがん細胞があった場合、その薬品がそこに多く集まっていきます。CTスキャンと組み合わせて、通常の検査では見つけることのできない1センチ程度の小さながんも見つけることができるようになります。
がんの治療は、早期発見早期治療がすべてですから、不安な方はぜひ定期的にPET検査を受けてみると良いでしょう。このような様々な病気に特化した人間ドックは、さらに一日かけて行う一日ドックと日帰りができる日帰りドック、半日ドックなどがあります。いずれの検査も、通常の健康診断に比べると、より高度な検査になります。通常の健康診断は会社などが費用を負担してくれる場合が多いですが、人間ドックは自費での検査になる場合が多いので、費用もチェックしておきましょう。